階段昇降機の安全性を確保しながら設置するには?
階段昇降機の取り付けを検討したときに「階段昇降機って安全なの?」、「この階段に昇降機を取り付けることってできるの?」などの不安や疑問が出てくるのではないでしょうか。この記事では、階段昇降機を取り付けられる階段、設置スペース、安全性の3つの観点から解説します。階段昇降機の設置を視野に入れている人は、参考にしてみてください。
取り付けられる階段は?
いざ階段昇降機を取り付けようとした時に、階段の形状や建築年数から、取り付けられるのか不安になるのではないでしょうか?ここでは階段昇降機を取り付ける際に、設置に関するよくある質問と回答を紹介します。
どのような階段に設置できるのか
カーブしているコの字階段や螺旋階段、屋外にある外階段など、ほとんどの階段で設置可能です。階段昇降機は直線タイプ、曲線タイプ、屋外用タイプなど複数のタイプがあり、屋内外を問わず、曲線やカーブの多い階段にも対応できます。築年数が経っている古い階段であっても、きしみ音などがなく安全に昇り降りできれば設置可能です。
昇降機の設置時に階段や壁の補強工事は必要なのか
階段昇降機のレールは壁に取り付けるわけではなく、階段の踏み面に設置するので補強工事はとくに必要ありません。床面の材質が天然石やタイル張り、鉄板であっても設置できます。また、一般家庭で使用する100Vのコンセントを使用するので、特別な電気工事が発生することもありません。
傾斜やカーブが急な階段にも設置できるのか
曲線タイプは0~70°に対応しており、急カーブや急勾配が得意です。また、直線タイプ・屋外タイプともに28~53°まで設置可能なので、ほとんどの状況に対応できます。
長い階段にも設置できるのか
直線昇降機は最大7.5mまで、曲線昇降機は35mまで設置できます。曲線昇降機であれば1階から3階までといったケースでも設置可能です。
注文してから設置までどれくらいの日数がかかるのか
直線タイプであれば注文してから1週間程度、曲線タイプであれば注文してから1ヵ月程度で入荷できます。設置工事に関しては、ほとんどの場合1日あれば完了するでしょう。
スペースはどの程度必要?
階段昇降機の設置を検討するときに、階段の幅は考慮しておかなくてはいけません。折りたたみ式の階段昇降機であっても、開いて座った時に足が壁に当たるようでは支障が出ます。ここでは階段昇降機を設置するスペースについて、よくある質問と回答を紹介しましょう。
階段の幅はどれくらいの長さが必要なのか
階段昇降機の設置有効幅は、直線・曲線タイプ含めて70cmほどです。もし設置しようとしている階段幅が70cmより狭い場合は、販売店に設置可能か相談してください。
未使用時はどうなるのか
未使用時は肘掛け、座面、足置きを折りたたむことができます。すべて折りたたむと壁面から40cm程度の出幅になるので、家族の方の通行を邪魔することなく階段を往復できるでしょう。
昇降機のレールが廊下にはみ出してしまわないか
直線タイプの昇降機であれば、折りたたみ式レールをオプションで取り付ける、曲線タイプであればレールを垂直落とし式にするなど、レールが廊下にはみ出ることなく設置する方法があります。
安全に使用するには?
階段昇降機を安全に使用するためには、正しい使い方を知っておかなければなりません。ここでは階段昇降機の安全面について、よくある質問と回答を紹介します。
体重は何kgまで昇降機に乗ることができるのか
階段昇降機は定員1名、最大125kgまでが主流です。
地震などで停電になった時でも昇降機は使えるのか
階段昇降機はバッテリーで駆動するので、停電してもバッリー残量が残っている限り走行できます。バッテリーは使用頻度やレールの長さによって寿命が変動しますが、2~3年程度が一般的です。
昇降機がレールから抜けたり、滑り落ちたりすることはないのか
階段昇降機は、国土交通省の型式認定を通過したもののみを設置します。定められた安全基準を満たしているので、安心して利用できるでしょう。また安全性を高めるためにシートベルト、障害物検知センサー、速度超過検知装置、ファイナルリミットなど多くの安全装置が備わっています。昇降機がレールから抜けたり、ローラーコースターのように急降下したりすることはありません。
故障したらどうすればいいのか
ほとんどの場合は電話で故障復帰できるので安心してください。万が一の場合は自宅を訪問しての対応となります。購入後は製品保証が付いており、その後は任意でメンテナンス保守契約もあるでしょう。
階段昇降機の設置、スペース、安全面の3点について解説しました。階段昇降機は取り付ける幅が確保できていればほとんどの状況に対応して取り付けが可能です。また、折りたたみ式やオプション装置などで邪魔にならないように取り付けられます。それでも不安や疑問があるのならば、販売店に相談して設置可能か確認するといいでしょう。