自宅に介護用昇降機を設置したい!設置前に確認しておくべきポイント
高齢の方や足が不自由な方のために自宅に介護用昇降機を設置したいと考えている方もいるでしょう。階段の上り下りを補助するための介護用昇降機を設置する場合に、費用や施工時間はどれほどかかるのでしょうか?今回は自宅に介護用昇降機を設置する際のポイントと注意点についてまとめていくので、参考にしてみてください。
自宅に介護用昇降機を設置する前に確認しておくこと
自宅に介護用昇降機を設置する前に確認しておくべきポイントがあります。
1つ目は介護用昇降機を設置する幅があるかどうかです。昇降機のレールや椅子の形などそれぞれ違うので、必要な幅も異なるのですが、事前に注意しておかなければいけません。
基本的には直線階段の場合は70センチほど、曲がり階段の場合は75センチほどの幅を確保する必要があります。一般的な住宅の階段では約75センチの横幅が確保されているので、介護昇降機を設置するには問題ないでしょう。ただし、古い住宅の家だと階段の幅が狭いこともあるので、しっかり確認しておく必要があります。
2つ目は介護用昇降機の停止場所を確保することです。介護用昇降機はひざ掛け、足代、座面が開いた状態で使うので、ある程度の広さの停止場所を確保しなければいけません。停止場所が確保できない場合は、業者と話し合って停止場所を決める必要があります。
3つ目は階段の近くにコンセントを確保することです。基本的に介護用昇降機はバッテリーで動作するものとなっており、充電する際にはコンセントが必要となります。
100Vの電圧が必要となるのですが、一般的に使用しているコンセントと同じなので、そこまで難しく考える必要はありません。もし、階段付近にコンセントがない場合は、新たにコンセントを増設するか、近くにある場合は邪魔にならないように延長コードなどでコンセントを引っ張ってくるとよいでしょう。
介護用昇降機にかかる費用と施工期間
介護用昇降機はそれぞれによって費用が異なります。たとえば椅子式昇降機を直線の階段に設置する場合は、約50万円の費用が必要となります。
曲がっている階段に昇降機を設置する場合は工事の難易度が上がるので、約150万円の費用が必要です。直線の階段であれば費用を安く抑えられるのですが、途中で折り返しがあるタイプや曲がっているタイプの階段だと費用が一気に上がるので、確認しておく必要があります。
また、車椅子型の昇降機は本体価格が約50万円、施工費用は直線の階段の場合で約30万円となります。施工期間はおよそ一日で設置できます。早い場合は半日ほどで終わる場合もあるので、施工時間が長くないのは嬉しいポイントです。
介護用昇降機を選ぶポイント
ここからは介護用昇降機を選ぶポイントをお伝えします。
まず1つ目は利用者の体格に合ったものを選ぶことです。体格に合っていないと介護用昇降機を設置しても、転落や故障などの危険性が考えられます。利用者の身体にも負担がかかるので、第一に利用者の体格に合っているかを確かめる必要があります。
2つ目は、昇降機の種類です。介護用昇降機には「いす式」と「車椅子用」の2種類があります。
いす式は利用者自身が昇降機に座って利用するもので、車いす用は車椅子のまま昇降機に乗って利用するものです。ちなみに、途中でいす式から車いす用に変更することも可能です。ただし、変更する際は新たに取り替え工事費用が必要となるので、金銭的に負担がかかることも考えられます。将来のことを考えた上で、昇降機の種類を選ぶようにしましょう。
自宅に昇降機を設置するには国への申請が必要
自宅に昇降機を設置する際は国への申請が必要となります。確認申請の必要性は新築住宅や既存住宅への設置、階層などによって異なります。住宅に昇降機を設置する場合、木造住宅以外は基本的に国への確認申請が必要となるので、注意しなければいけません。
ただ、既存住宅へ昇降機を設置するとき、木造住宅の場合は確認申請の必要はありません。しかし、1部の特定行政庁では申請しなければいけない場合もあるので、注意しましょう。
とはいっても、確認申請が必要なのかどうか判断するのは難しいですよね。申請が必要かどうかは昇降機を設置してくれる業者に聞いてみましょう。専門業者として的確なアドバイスをくれるので、申請もスムーズに行きやすくなりますよ。
また、業者によって確認申請を代行して行ってくれる場合もあります。確認申請が面倒な場合は代行してくれる業者を選ぶとよいでしょう。
今回は自宅に昇降機を設置する際のポイントと注意点についてまとめていきました。昇降機があれば高齢の方でも足が不自由な方でも安全に上り下りができるので、家族としても利用者としても安心です。
ただし、利用者に合わせた昇降機ではないと転倒や故障のリスクもあるので、選ぶ際は十分に気をつけなければいけません。安全な昇降機を設置して、利用者が快適に家の中で過ごせるようにしてあげましょう。また、自宅に昇降機を設置する際は国の申請が必要となるので忘れずに行ってくださいね。